以前の記事でも少し触れたことがありますが、個人的にポリウレタンが使用された合皮製品の購入は意識的に避けてきました。
理由は原材料にポリウレタンが使用された合皮製品はその性質上、使用頻度に関わらず加水分解を主とした経年劣化が避けれらないからです。
ポリウレタンの経年劣化に関する記事はこちら。
目次
PVC(ポリ塩化ビニル)とPU(ポリウレタン)の特徴について
様々なサイトでも取り上げられてはいますが、私見も交えPVC(ポリ塩化ビニル)とPU(ポリウレタン)の特徴をまとめました。
PVCの特徴
・加水分解による経年劣化がないが、可塑剤(元々硬いPVCを柔らかくするためのもの)の揮散による硬化・劣化の可能性はある
・通気性はほぼない
・ビニールなので質感はポリウレタンに比べ劣る
・汚れに強い
因みにPVC素材の性質に関しては塩ビ工業・環境協会がwebで公開している塩ビファクトブックにて詳細に述べられています。
PUの特徴
・加水分解を主とした経年劣化がある
・質感はPVCよりもよりレザーに近い
・本革には劣るが通気性がある
・汚れに強いが湿度が高いと加水分解が進行しやすい
PVC・PUどちらにもメリット・デメリットがあり、どちらが優れているとは言い難いですね。
合皮(フェイクレザー)製品の末路
3年半ほど前に某家具屋GATEにて購入したリビングチェアがあります。
フェイクレザーながらもビンテージ感あるデザインと、素材はPVCで加水分解による経年劣化の心配はなさそうだったのが購入の決め手だったのですが…


毎日の様に使用した結果、3年間経過した段階で最も負荷がかかっていると思われる座面のひび割れが目立つ様になり、ご覧の有様に。
張り替えができないものかと販売店に問い合わせてみましたが、工場が中国にある為、対応不可との返答。
購入価格は4万円近くした為、それなりに高い買い物となってしまいました。
中のクッション材のへたりはほとんどない分、張地の劣化が残念。
因みに購入した二脚のうち使用頻度の少ない一脚には破れなどはまだ生じていません。


使用頻度による負荷のかかり具合はPVC製フェイクレザーの劣化に大きく影響していると考えられます。
現時点での合皮(フェイクレザー)製品に関する個人的な結論
フェイクレザー製品を選んだ時点でその製品には近い将来寿命が来ると思った方が良いでしょう(10年単位で劣化しないPU製フェイクレザーを謳っているメーカーもあるので一概には言えませんが)。
私の経験から言えるのは、
PVC製の合皮は質感や通気性は劣るが、使用頻度が少なければ劣化しにくい
PU製の合皮は質感や通気性に優れるが、使用してもしなくてもいずれ劣化する
といった感じでしょうか。
使用頻度の高い椅子やソファに関しては消耗品と割り切れるのであれば、PVCよりは使用感や質感の良いポリウレタン製の方が良いかもしれません。
ただ間違いなく言えるのは、長く使いたい家具や服に関しては少しお金を出してでも本革製品にした方が満足度は高いということ。
あとは販売店がアフターケアをしてくれるかどうかも意外と大事かと。
売ってしまったらそれで終わりというのは家具に限らず、服や鞄に関しても同様で、良質なお店・ブランドは有料であってもしっかりアフターケアをしてくれます。
因みに次に購入するリビングチェアの候補としては、
岡山を拠点に家具のデザイン・製作を行っているELD INTERIOR PRODUCTSの以下の製品のいずれかにする予定。
http://www.yield.jp/product/chair?prog=pb_proc&exec=detail&product_id=19
http://www.yield.jp/product/chair?prog=pb_proc&exec=detail&product_id=13
もちろんどちらも張地は本革です(笑)
自戒の念を込めて今後は
PVC・PUに限らず合皮製の家具・服は買わない
アフターケアができる販売店での購入
以上の二点を心がけ、良質なプロダクトに投資して行きたいと思います。
ポリウレタンはテント防水でもっとも多く使われていますし電化製品や道具の表面も肌触り視点で使われていますけれども、私も絶対に買いたくない素材です。
衣服は繊維にポリウレタン5%までなら他になければ妥協しますが、そもそも加水分解する素材を使う時点で『当社は環境無視して使い捨ての不良品製造販売しております。』という目で見ています。
合皮メーカー曰く10年は劣化しにくい特殊なポリウレタンを使用していますがという事で27万ほどでクラフト家具の会社から電動ソファーを特価で買いました。
家具屋さんはPUだと3年で絶対劣化していると言っていましたが、高耐久PUは未知数とのことでした。
結局四年目から首など肌に触れる部分で一部剥離が始まりました。
クラフト家具会社なので張替えはもちろん有料ですが合皮でも本革でも、一部だけでも張替え可能とのことですが、まったくSDGsではない使い捨て素材なので、心底法律で仕上げ材としての配合は全世界で禁止して欲しいです。
山岳テントは10万近くしますが使っても使わなくても壊れていないのに内側のPU防水が加水分解でネバネバに腐り捨てるしかなくなります。
行く前に確認しても冬山で張り付いて展開しにくければ開くときに生地も弱らせてしまうのでリスクです。
この五年ほどはPU防水を避けてケルロンと言うシリコン系の防水をしている15万から30万のテントを使っていますがそれまでと比べて期間コストが相当割安に思います。
それでも床防水はウレタンなので床回りは使い捨てです。