日本は高温多湿な上に、ここ最近は異常気象とも言える猛暑が続いています。

そんなこともあり、夏になるとサンダルかスニーカーしか履かないという方も多いのではないでしょうか。

数年前まで私もそうだったのですが、年を重ねるにつれ真夏でも革靴を履くことが多くなってきました。

服装の好みがカジュアルからトラッドに寄って来たのが大きいかもしれません。

そこで今回は、夏でも蒸れずに履ける革靴について考えてみようと思います。

前提として、革製のエスパドリーユやレザーサンダルの様な季節感の強い革靴ではなく、グッドイヤーウェルト製法のような本格的な製法で作られていて、通年で履けるような革靴を想定して話を進めていきます。

目次

素材は天然皮革の物を選ぶ

合皮の革靴は基本的に通気性がほとんど無いので(靴好きな人で選択する人はまずいないと思いますが)夏場に履くのはやめましょう。

ガラスレザーは通気性が悪い

ガラスレザーは革の銀面を削り、顔料や合成樹脂などで革に元々あった皺や毛穴などの表情が出ない様に厚めの塗装がしているため、防水性やケアは楽ちんというメリットがありますが、通気性は悪くなります。

レザーライニングよりもキャンバスライニングの方が蒸れにくい

ライニングとは靴の裏地のことです。

大きく分けて、キャンバス(布)製、革製のものに別れます。

通常、革靴は高級なものになる程、レザーライニングの方が多いです。

キャンバスライニングとはその名の通り内張が布になっている物のことを言います。

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キャンバスライニング

https://kagayakelife.com/2017/12/01/post-1363

レザーライニング

キャンバスライニングはレザーライニングと比べ、足馴染みと耐朽性に劣るが通気性に優れるという特徴を持っています。

あとはメーカーのコスト面でレザーよりもキャンバスの方が安く済むという特徴もあります。

ちなみに、私が愛用しているレッドウィングのポストマンシューズ もキャンバスライニングを採用しています。

最近は猛暑日でもガシガシ履いてますが、下手なハイカットやレザーのスニーカーよりもよっぽど蒸れないと感じています。

インソールも通気性の良い物を

インソールも通気性に関わってきます。

通気性を重視するなら通気孔が空いているタイプのインソールを採用した革靴を選ぶと良いです。

私の所有しているFACTOTUM×Fobs classic 2015ssのローファー。インソールに通気孔が確認できる。

見た目はスエードで暖かみがありますが、ローファータイプ且つインソールの通気孔のおかげか真夏でも問題なく着用できます。

また、メッシュ素材や通気孔の空いた中敷を使用することで通気性を向上させることも可能です。

ラバーソールよりもレザーソール

天然皮革は布ほどではありませんが本来、吸湿性と通気性に優れます。

ソールに関しても同様で、一見実用性に優れると言われているラバーソールも通気性に関してはレザーソールの革靴に軍配が上がります。

https://kusumin.com/革靴フリー写真素材/

レザーソールのメリットは格好良さと蒸れにくさですね

https://kusumin.com/革靴フリー写真素材/

とはいえ、もし選択できるならダイナイトソール方が良いですね(笑)

ブーツよりも短靴、短靴よりもローファーを選ぶ

覆う部分が少ない方が当然、蒸れにくいです。

季節感を考える上でも、真夏の革靴は短靴かローファーが適しています。

私は本革のローファーを二足所有していますが、やはり短靴かローファーを比較するとローファーの方が蒸れないです。

中には一年中ブーツを履く方もいると思いますが、個人的にはそれはそれで格好良いと思います。

真夏でもブーツを履く人というのは、相応の信念を持ってないとできないと思いますが、信念を持っている人のファッションというのは格好良いんです。

メンズファッションの本質はお洒落さよりも格好良さだと思うので。



セメント製法の靴は避ける

セメント製法は比較的安価な革靴に使われることが多い製法です。

アッパーと靴底を接着剤で貼り付けるだけで完成するため、コストを抑えることができるのですが、グッドイヤーやマッケイの靴と違いソールとアッパーに隙間が生じないため防水性には優れるが蒸れやすいという特徴があります。

グッドイヤーウェルトの靴は出し縫いとすくい縫いの間に空間があって、そこから湿気が逃げてくれるようです。

マッケイ製法はソールとアッパーを直接縫っているためソールに厚みが無く縫い目があるので、通気性はグッドイヤーのものに比べさらに増します。

以上です。

まとめると、真夏に適した革靴は、

1.アッパーはガラス加工のされていない天然皮革で

2.キャンバスライニング仕様且つレザーソールの

3.マッケイまたはグッドイヤーウェルト製法のローファー

ということになります

全ての要素を満たさなくても、良質な革靴は下手なスニーカーよりも全然蒸れないですし快適なので、神経質になる必要性は全くなく、あくまで革靴選びの参考にして頂ければと思います。

あくまで推測ですが、革靴=蒸れるので夏は履かないという人が多いのは、安価な革靴にありがちなガラスレザーにセメント製法のラバーソールといった革靴を履いた時の印象が強いからではないでしょうか。

固定概念は取り払って、カジュアルになりがちな夏こそ革靴を履いて足元から引き締めていきましょう!



2 件のコメント

  • こんにちは。
    今後の靴選びの参考になりました^_^

    言われてみれば、ガラスレザーって確かに通気性良くなさそうですよねぇ、、、
    しかし、この猛暑の中でも101には大変世話になってます 笑

    「信念を持っている人のファッションというのは格好良い」
    正にその通りですよね。

    • コメントありがとうございます。
      参考にして頂けて幸いです!
      ポストマンは猛暑日でも全然いけますよね(笑)

      ジャンルは違えど、パンクスやライダーが着るライダースジャケットのように趣味嗜好やライフスタイルが自然と服装に現れている人は格好良いですよね。

      ただ、自分は比較的色々なジャンルのファッションが好きなので、どちらかと言うとお洒落の方を追求するタイプなのかもしれません。

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