音楽:私的海外シューゲイザー名曲10選




今、シューゲイザー界隈ではMy boody valemtineにはじまり、Ride、Slow dive、Swervedriverなどシーンを作り上げてきた大御所バンドの復活ラッシュで賑わっています。

リアルタイムで味わうことができなかったシューゲイザー好きとしては嬉しい限りです。

というわけで、今回は私的海外シューゲイザーバンドの名曲10選と題して、あくまで主観的に洋楽シューゲイザーの名曲を選んでみました。

邦楽編と同様、1バンド1曲としています。

目次

My bloody valentine 「To Here Knows When」

シューゲイザー好きなら誰もが知るマイブラの名曲。

全編に渡って響き渡る、リバースリバーブを効かせたギターサウンドは多くのシューゲイザーギタリストを熱狂させたじゃないかと思います。

ケヴィンが作り出すギターノイズと、その隙間に美しく響くビリンダのウィスパーボイスの対比から生まれる浮遊感こそ、まさしくマイブラが作りあげたシューゲイザーの形。

良くLovelessがシューゲイザーの完成形と言われていますが、完全に同意です。

2008年のフジロックの映像。音とビジュアルエフェクトが最高。

1990代に活動していた当時では彼の求める水準まで音響技術が付いて来れず、これだけの音質とクオリティでライブが出来なかったようです。

つまりマイブラを観るなら今ということです。

今年は新譜の噂もありますし、来日公演の期待も高まります。

Ride 「Dreams Burn Down」

これも名曲ですね。ライドは数少ないライブでノれるシューゲイザーバンドだと思います。ジャンルの特性上、聴き入るタイプのバンドが多いので。

この曲のノイズパートは本当に格好良い。ノイズを作り出すためにワウペダルを使うという発想がイカしてますね。

このライブ映像では張り詰めた空気と、彼らの初期衝動を感じ取ることができます。

今の楽しそうに演奏するライドも良いですが、若さゆえの緊張感のある演奏も良いです。

Slowdive 「Shine」

スロウダイブといえばAlisonの方が有名かもしれませんが、個人的にはこっちの方が好きです。

スロウダイブはクリーントーンのギターに空間系のエフェクトを効かせて独特の浮遊感を出しているのが特徴。そして何と言ってもダウナーですね。この曲も「Shine」というタイトルからは全く想像できないくらいに暗いです。

深海で微かに輝く太陽光といったイメージでしょうか。

鬱な人は聴いてはいけないと思います(笑)

解散後のバンドであるMojave 3ではボブディラン並みの、とってもアメリカンなフォークサウンド鳴らしてるんですけどね。

Yo La Tengo「Sugarcube」

USインディーロックといえばこのバンド。

ヨラテンゴはの作る音楽はとにかく自然体。ひたすら自分たちの好きな音楽を追求している感じが伝わってきます。

この曲はそんなヨラテンゴの中でもシューゲイザーライクな曲。

冴えないと言っては失礼かもしれませんが、3人ともどこにでもいそうな庶民的な風貌なのに、やっている音楽はセンス抜群です。

The Chemical Brothers「Dream On」

ちょっと変化球ですが、その辺のシューゲイザーバンドよりも余裕でドリームポップしているこの曲。

アルバム「Surrender」より。

ケミカルブラザーズはテクノのイメージが強いかもしれませんが、この曲はケミカルブラザーズ流シューゲイザーとも言えるような浮遊感があります。

タイトルから連想される通り、眠りに誘う子守唄のように優しく包み込まれるような曲。

個人的にこの曲のようにシンプルに2コード・3コードで構成された曲はとても好きなんですよね。

ケミカルブラザーズはアルバム単位だと、2010年発表の「Further」がほぼ全編にわたってエレクトロ・ドリームポップしていて最高にオススメです。Furtherは私的にジャンルとして停滞気味だと感じていた、テクノとシューゲイザーの可能性を感じることができた名盤です。

Sigur Ros 「Svefn-g-englar」

シガーロスはシューゲイザーというより「シガーロス」というジャンル構築してしまっている感がありますが、シューゲイザーのエッセンスを持ち合わせているのは間違いないと思うので、選ばさせていただきました。

シガーロスは昨年の国際フォーラムの来日公演時に初めてライブで観たのですが、シーケンスありとはいえ3人とは思えない重厚で壮大なサウンドを出していました。

ライトとプロジェクターを使ったビジュアルの演出も凄まじく、あのセット作るのに一体いくら掛かってるんだと思うほど。

12000円と比較的高額なチケットが安く思えるほどに素晴らしかったです。

シガーロスに関しては最早、アート集団と言ったほうがしっくり来るかもしれません。なのでライブというより公演と表現した方がしっくり来ます。

そんなシガーロスの中でも個人的に一番好きなのがこの曲。ボウイング奏法をここまで効果的に楽曲に取り入れたギタリストは間違いなくヨンシーだけだと思います。

ギターのピックアップをマイク替わり使うとか普通、思いつかない(笑)

さらにそれを楽曲に上手く取り入れるとか、発想力が違います。

The Radio Dept「Lost And Found」

個人的にレディオデプトは1stの「Lesser Matters」だけですね。2nd以降は中途半端なエレクトロ路線が苦手です。

1stに関しては北欧らしいお洒落なメロディーに乗せたノイジーな楽曲が大好きです。

その中でも最後のトラックである、Lost And Foundは個人的に最もお洒落なシューゲイザーだと思っています。

後半のギターソロが洒落てますねー。

Cigarettes After Sex「Dreaming of you」

このバンド、イかれた名前ですが曲はイカしてます。

シガレッツは個人的に今、イチオシのバンドです。

昨年行った、ホステスクラブオールナイターでライドと共に出演していたのでライブを観ることができたのですが、リハーサルの押し具合からも音へのこだわりがかなり強いバンドだと思います。

基本はシンプルなコードに甘いメロディを乗せた感じの曲が多いです。

スロウコアというジャンルに分類される様ですが、この曲に関してはいい感じにシューゲイジングしています。ライブでも最後に演奏されていて、ディストーションの効いたギターの音が入ってきた瞬間に鳥肌立ちました。

歌唱力も音源通りの再現性で、かなりポテンシャルの高いバンドだと思います。

思わずTシャツ買っちゃいましたし。物販のお姉さんに「シガレッツアフターセックスのTシャツお願いします」と告げる際は結構、勇気いりましたが(笑)

基本はクリーントーン主体のバンドなので、ライブ栄えという観点からすると、ディストーションの効いた攻撃的な楽曲が増えるとさらに化けると思います。

YouTubeの再生回数がとんでもないです。

Astrobrite「Bottle Rocket」

アストロブライトはほぼ、ノイズアンビエントバンドですが、初期の楽曲は割とポップなものもあります。

その中でもこの曲は最もキャッチーでおすすめです。

個人的には3rdアルバム「ピンクシャイニー・ウルトラブラスト」(タイトルダセェ)以降のノイズ全開な路線の方が好きです。最早、幾多のマイブラフォロワーの域を脱して完全に独自のノイズ路線を歩んでいて大好きですね。

ライブパフォーマンスはイマイチな様ですが、次に来日した際は是非観たいバンドの一つです。

 

The Jesus And Mary Chain「Just Like Honey」

名曲ですね。ジザメリがシューゲイザーというジャンルに与えた影響は計り知れないと思います。

マイブラがシューゲイザーを完成させたバンドだとすれば、ジザメリは甘いメロディにノイジーな演奏を組みわ合わせるという、後のシューゲイザーと呼ばれる音楽のヒントとなる発明をした偉大なバンドだと言えるでしょう。

甘いメロディにノイジーなサウンドという一見相反する二つの要素がここまでハマるとは、おそらく当の本人たちも思ってなかったんじゃないでしょうか。

 

以上です。こうして改めて振り返ってみると、シューゲイザーって本当に素晴らしいですねー。

ただ、マイブラのLovelessという絶対的な存在がある限り、ジャンルとしての限界が見えてしまっていることも事実かなと思います。

それでもシューゲイザーのエッセンスを取り入れて昇華することのできる素晴らしいバンドは沢山いるので、今後も楽しみに追っていきたいと思います。



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