前回記事にしたパラブーツのミカエルを購入した際に改めて気になったことがあります。

それは直営店でもサイズは基本的に各一足しか揃えていないため、在庫の靴にも試着による履き皺がしっかり入っていたこと。

履き皺が入っている場合は店舗に取り寄せしてもらって購入するつもりでしたし、幸い未試着の物を購入できたのは良かったのですが革製品に一度付いた皺は取れることがないので、私自身を含め試着・手に取る際の取扱いについて自戒の意味も込めて記事にしてみます。

ちなみに個人的には試着による履き皺が付いた革靴を購入して後悔した思い出があるので、他人の履き皺が入った革靴は中古でない限り買いません。

 

私が以前、革靴を購入した時の苦い思い出

20年近く昔、当時流行っていた○ルフレッドバニスターの革靴が欲しくなり、当時明治通り沿いにあった直営店に行きました。

気に入ったデザインのものがあったのですがジャストサイズが展示品しかなく、その時は特に気にならなかったこともあり購入しました。

購入時にはそれほど気にならなかったのですが、右足だけ酷く刻まれた試着による履き皺が徐々に気になってしまい、店員さんから聞いた事があるという友人に伝え聞いたアッパーを水で濡らして中に薄葉紙を詰めて皺を伸ばす方法(今だと失笑もの笑)を試みたものの当然、全く改善せず。

アイテムとしては気に入っていたものの、あまり着用することなく手放してしまった記憶があります。

アルフレッドバニスターは所謂、流行り物だったので遅かれ早かれ手放していたとは思いますが、長く使える定番物でこのようなことがあると気になりますね。

私のように少しでも神経質だと自覚がある人は、片足だけでも履き皺が入っている靴は妥協できる価格帯のものでない限り買わない方が精神衛生上良いです。

なぜなら他人がつけた履き皺は自分がつけた履き皺とほぼ間違いなく違う皺になるからです。

それに前に試着した人はサイズが合わない等の理由で購入に至っていないことも考えられますよね。

サイズが合わないまま試し履きの時に皺を入れると、ジャストサイズの人が履いた場合に比べ靴と足の間に生じる空間が違ってくるため、不自然な皺が入ってしまう可能性が高いです。

一般的には左右対称に近い形で皺が入るのが綺麗だという認識だと思うので、左右非対称な履き皺になることがほぼ約束された靴の魅力は半減してしまうと言っても過言ではありません。

「どうせ使っていれば皺は入るんだから、いちいち気にしすぎ」と思うかもしれませんが、そもそも試着時に目立つ皺を入れてしまう方は取り扱いが雑である場合が多いので、自分の普段使いでは生じえない部分へ皺やダメージが入ってしまっていることも考えられます。

 

革靴の皺を消すことはできるのか

結論から言うと革靴に付いてしまった皺を消すことはできません。

ネットで調べると革靴の皺を伸ばす方法がいくつかヒットしますが、これらの方法でシューツリーを使用していないことによる型崩れを多少修正することはできても靴の皺を消すのは不可能です。

スチームアイロンで皺を伸ばす方法が割とメジャーな様ですが、これでも一度付いてしまった皺が消えることはまずないでしょう。

これらの方法は皺を伸ばす・消す方法ではなく、型崩れを修正する方法だと思った方が良いです。

もし一時的に伸ばす(目立たなくする)ことはできても、履いたら確実に元に戻ります。

型崩れ修正目的以外にやっても靴を痛めるリスクが高いだけなので、定着した皺が気に入らなくても味として割り切って履くか、どうしても気になる場合は手放して買い直すことをお勧めします。

 

欲しい革靴に皺が入っているものしか在庫がない時はどうするか

「サイズもわかったしこの靴が欲しいけど、試着による皺が入ったものしかない」といった時には遠慮せずに取り寄せをお願いしましょう。

定番品であれば取り寄せ可能なことがほとんどだと思うので、個人的には在庫に履き皺が入っている革靴しかない場合は正直に理由を伝えて取り寄せをお願いします。

取り寄せができないのであれば、お断りしてブランドの公式サイトでの購入をお勧めします。

ブランドの ECだと実店舗があるセレクトショップと違い、 EC用で在庫が準備されている場合が多いため、試着しつくされた新古品が送られてくるリスクはかなり低いといえます。

シーズン物であったりレアな革靴が欲しい場合は別ですが、正規の価格を支払うからには状態に満足いく商品を手にする権利が消費者側にはあります。

 

革靴を試し履きする時のマナーについて考える

・革製品に付いてしまった皺は消すことができない

・私の様に不自然な皺が付いてしまっている商品の購入を避ける消費者もいる

以上を踏まえると、革製品に皺をつけてしまうということはその商品を新品から新古品にしてしまうことに近いと考えています。

自分が付けたものならまだ納得できますが、人に付けられた傷や皺はあまり気持ちよくありません。

足入れ時に入ってしまう皺はある程度仕方ないにしろ、意図してつま先を曲げないと付かないような深い皺を付けるのはマナー違反であると店舗側で注意喚起しても良いと思います。

現状、注意喚起に関しては担当した店員さんの匙加減で、皺が付く行動に関しては試着した人の意識・モラル次第になってしまっていることが多いのではないでしょうか。

そこで革靴を試し履きする際の注意点・マナーについて考えてみました。

1.靴を手に取るときはソールを持つようにして、つま先部分を含めアッパーを極力触らない

商品の顔となるつま先だけでなくアッパー部分に手の油をつけてしまうと商品が汚れてしまうので気をつけたいところ。

ただ、汚れは磨けば取れるので、個人的には皺をつけるよりは侵襲度は低いと考えています。

個人的に推奨したい革靴の持ち方をご紹介します。

展示品の革靴を手に取る時は利き手で下からソールを支える様にして持っています。

落下のリスクを抑えたいので反対側の手を適宜、コバ部分などに添えて下さい。

 

横から見るとこんな感じです。

この持ち方ならアッパーに皺や汚れをつけてしまう心配はほぼないと思います。

 

この様にシュータンをつまむように持つのは新品の革靴だと変な皺が入ってしまう可能性があるので、個人的にはやめて欲しいですね。

2.試着する際は必ずスタッフに声をかける

展示されている靴を勝手に履くのは殆どの店でマナー違反です。お店によっては事前に足のサイズを計測して適切なサイズを用意してくれます。

3.靴紐はできる限り緩めてから必ず靴べらを使用して足入れする

履き口を広くすることで、シュータン等にテンションがかかって生じる意図しない皺を予防することができます。

4.履いてサイズ感を確かめる時は絶対に足の甲を曲げない。歩くのは最小限にとどめ、膝・足の甲を曲げて皺が入らないように注意する

革靴は履いて馴染ませていくものなので、スニーカーのフィッティングの時の様に普段通りの姿勢で歩き回るのはやめましょう。

5.脱ぐ時は足の甲にテンションがかからないようにできる限り靴紐を緩め、慎重に足を出す

脱ぐ時にも油断すると皺が入ってしまうので注意しましょう。

6.並行輸入で購入予定だけどサイズだけ確かめたい人は古着屋等で中古の商品を試着するor購入先のサイズ交換制度を利用する

輸入靴は代理店の関係で並行輸入で購入した方が断然安く買えるため、サイズだけ合わせる人もいると思います。しかし、はなからその店舗で買う気が無いのに試着だけするというのはモラルに欠けると個人的には思います。

 

以上です。

初心者であったり正しい知識がない方が多いのが現実だと思うので、この記事(かなり主観入ってますが)が少しでも革靴試着時のマナー啓蒙活動に役立てればと思います。



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