最近は日に日に暖かくなってきて、ようやく春到来といった感じですね。
私は普段、革靴かブーツを履くことが多いのですが、春〜夏かけてはスニーカーを履く機会も多くなります。
個人的なスニーカーの定番は決まっていて、白系ならジャーマントレーナー、黒系ならコンバースのチャックテイラーまたはVANSのチャッカブーツを選択することが多いです。
今回はその中でも、国内外で復刻がされるようになり最近、認知度も上がってきたチャックテイラーについて取り上げてみます。
目次
チャックテイラーについて
チャックテイラーという名称は当時、コンバースのシューズ制作に協力していたバスケットボール選手の名前が由来になっています。
元々、バスケットシューズであったチャックテイラーは大衆に向けて大量生産に移行するに従い、ソールのクッション性や破れ防止のサイドの当て布、綿100%のシューレースといったディティールが排除されていき、私たちのよく知っているオールスターへと変化してきました。
いわゆるヴィンテージのチャックテイラーは1960〜1970年代頃に作られたもののようです。
これらの排除されたディティールって、私たちのよく知っているオールスターの弱点ですよね。
長く履いてるとソールの消耗よりも早くサイドが破れてくるし、クッション性がほとんど無いので履き心地も悪い。
デザインは魅力的なのですが、靴としての機能性は低く、チャックテイラーのラインナップを止めていた頃の米国コンバースが一度、倒産したのも頷けます。
チャックテイラーが復刻によって入手しやすくなった
近年はコンバースジャパン・米国コンバース共にチャックテイラーを復刻していて、高額なヴィンテージを探さなくてもチャックテイラーを入手することができるようになりました。
2005年頃にはn.hoolywoodによる復刻チャックテイラーが発売されて、その完成度の高さから服好きの間でもチャックテイラーの認知度も上ったんじゃないかと思います。
2000年代のn.hoolywoodは今見ても格好良いし勢いがありましたねー。
CT70について
ナイキ傘下にある米国コンバース社企画のチャックテイラー。
サイドの当て布、綿100%のシューレースといったヴィンテージのディティールを引き継ぎつつも、ナイキのテクノロジーを還元したようなクッション製の高いソールが特徴。
非常に素晴らしい商品なのですが、残念なことに原則として日本国内での販売は禁止されています。
CT70が日本で買えない理由
CT70に限らず、米国コンバース社製のスニーカーは全て日本での販売は(公には)されていません。
これには複雑な大人の事情が絡んでいるようで、私も事情に精通しているわけではないですが、知っている限りざっくりと説明すると、
平成13年に米国コンバース倒産→米国コンバースが新たに設立されるが、日本での商標権は伊藤忠商事に譲渡する→伊藤忠商事がコンバースジャパンを設立→新たに設立された米国コンバースがナイキに買収される。
といった流れのようです(ネットで得た情報なので正確性は保証できません)。コンバースは米国コンバースとコンバースジャパンの2社があるということになり、その2社は完全に別会社なようです。
別会社なので、商品を販売した際の利益も別々ということになり、いくら米国コンバースが本家だからといっても、日本での商標権を持つコンバースジャパン的には、自分たちの商品と似たような商品を展開する米国コンバース社の商品は営業妨害ということになります。
以前、米国コンバース社製の商品を並行輸入で販売していた業者がコンバースジャパンに提訴され、それがきっかけとなり米国コンバース規格の商品は日本への輸入ができなくなってしまったようです。
この件に関してはCONVERSEシューズ輸入に関する件としてコンバースジャパンがHPで公式にアナウンスしています。
CT70は現地価格で7000円程。日本のショップでこっそり売られているのを見るとだいたい12000〜13000円前後なので、海外旅行に行ったついでに購入して帰るのが最も合理的な入手手段です。
税関で差し押さえられる可能性もあるようですが。
CONVERSE ADDICT(コンバース アディクト)について
ご存知の方も多いかと思いますが、コンバースジャパン企画のファッションコンシャスに向けたハイエンドラインです。
春と秋の年二回に一部のセレクトショップで限定的に発売されています。
チャックテイラーの他にジャックパーセルがラインナップされることがあります。
特徴としては、ヴィンテージのディティール+耐摩耗性に優れたVIBRAMソール、温度調整素材のOUTLASTライニング、クッション性の高いインソールなど、見た目ローテク、中身ハイテクなスニーカーとなっています。
価格は17000円〜25000円前後と、見た目ローテクスニーカーにしては高いです。それでもブラックなどの人気色は即完売になることが多いです。
CT70とコンバースアディクトのチャックテイラーを実際に比較してみる
私が所有しているチャックテイラーは3足。
サイズは全て28cm(9h)ですが通常のスニーカーは27cmでジャストで履いています。
左からコンバースアディクト GORE-TEX搭載ブラックキャンバス(2017年モデル)、コンバースアディクト×n.hoolywoodのWネームのオールブラック(2016年モデル)、CT70のブラックキャンバスです。
アディクトのチャックテイラーも発売年によって木型が違うようで、それぞれ微妙に形が異なります。
では実際に比較してみます。
順番は全て
コンバースアディクト GORE-TEX搭載ブラックキャンバス(2017年モデル)→コンバースアディクト×n.hoolywoodのWネームのオールブラック(2016年モデル)→CT70 ブラックキャンバス
でいきます。
トゥカップの形
ヒールパッチ
全て三つ星です。
右足の消耗が激しい…
CT70はヒールパッチもそうですが、ソール全体にツヤ感があります。
履いてみて比較
かなりワイズが細く、細長い印象。
こっちの方がバランス良いですね。
ヴィンテージをデカばきした感じ。チャックテイラーらしさを3足中最も感じることができます。
チャックテイラーのサイズ感の違い
全て同一サイズですが、それぞれ微妙にサイズ感が違います。特にCT70に関してはハーフサイズ大きいと考えた方が良いですね。
私は諸般の事情で試着をせずに購入してしまったので、もしCT70を買い直すなら27.5cmを選びます。
アディクトに関してはゴアテックスモデルのワイズがかなり狭く、それほど幅広でない私の足でも型崩れしてしまいます。
かといってこれ以上サイズを上げるのも微妙なので、仕方ないですね。
n.hoolywoodのモデルは最も気に入っていて、バランスの良いサイズ感で履けています。
参考までに実寸を測ってみました。
コンバースアディクト GORE-TEX搭載ブラックキャンバス(2017年モデル)
全長30.6cm、横幅10.3cm
コンバースアディクト×n.hoolywoodのWネームのオールブラック(2016年モデル)
全長30.3cm、横幅10.2cm
CT70 ブラックキャンバス
全長30.9cm、横幅10.4cm
履き心地とソールを比較
アディクトのチャックテイラーにVIBRAMソールのハイブリッド感は好きです。
CT70のソール。見た目は普通のオールスターと変わらない。
実際履いた感想としては、クッション性に関しては圧倒的にCT70が良いですね。オールスターとはまるで違います。
アディクトはかなり改善されてはいるものの、オールスターの範疇を脱していないという印象です。
あと当然かもしれませんが、ゴアテックスモデルは夏場蒸れますね(笑)
まだガンガン履き込んでいないので、ソールの減りなどはあまり比較できませんが、CT70の方のソールは磨耗しやすいというレビューはいくつか見たことがあります。
アディクトとCT70、どちらも良い
どちらも良いスニーカーであることは間違いないので、ハイブリッドで特別なチャックテイラーが欲しければアディクト、ヴィンテージライクなチャックテイラーが欲しければCT70というように要求に応じて選択すれば良いかと思います。
ただ値段含め、ユーザー目線なのは人気カラーも通年販売しているCT70かなと思います。
ご参考になれば幸いです。
こんにちは!貴重な記事拝見させていただきました。ct70の購入を検討中です。日本製オールスターでは27センチで少し余裕がある感じなので、ハーフサイズ下の26.5を買った方がよいでしょうか? 日本ではなかなか試着する場がないので。。
コメントありがとうございます。
お返事遅くなってしまい申し訳ありません。
私自身、日本製のオールスターは所有していないため推測にはなってしまいますが、アディクトのチャックテイラーと同様のサイズ感だとすると
日本製の27㎝に近いサイズ感で履きたい場合はハーフサイズ下の26.5㎝で問題ないかと思います。
CT70のサイズ感は日本のオールスターに比べるとハーフサイズ程度大きめというレビューは良く目にするので。
ただ、多少大きくても紐を縛れば履けるのがチャックテイラーの良さではあるので、CT70の27㎝でも履けなくはないと思いますよ。
あとは海外買い付けの古着屋だとタイミングが合えばCT70を置いていたりするので、試着したい場合は古着屋巡りをしてみてもいいかもしれません笑
[…] CT70が日本で買えない理由 […]